ぽんの備忘録

備忘録です。

鈴木みのり1stライブツアーで感じたこと

4/14(日)の愛知公演を持って、鈴木みのりさんの1stライブツアーは幕を降ろしました。

 

「FEELING AROUND」「Crosswalk/リワインド」2枚のシングルと、多彩すぎる楽曲の詰まった1stアルバム「見る前に飛べ!」を携えてのツアーです。

自分の色を決めずに沢山の色に挑戦して行きたいという彼女が、バンドスタイルでライブツアーを行うという事で、ただでさえ沢山の色が詰まった楽曲がどういう形で表現されていくんだろうという期待で胸がいっぱいでした。

 

僕がアルバムの中で思い入れのある曲が「わたしはわたしになりたい」なのですが、この人のようになりたいとは思うけれど、実際にその人にはなれないし私は私だからという気持ちの元に彼女が歌い上げていたこの曲はライブ中盤だったんですけど、ラスサビ歌い終えた後に100%出し切ったかのような感じで脱力してフラっと後ろに下がる姿はなんでこんなに全力注げるんだと思うほどに凄まじいエネルギーが詰まっていました。

 

バンマスの北川勝利さん作詞作曲の「God Bless You」を始めとするマクロスΔの楽曲も披露されました。フレイアのキャラクターソングとして発表している曲を個人名義のライブで披露する、というのは単純な話ではないですよね。演じた役者さんなら考えることも多いかと思います。

そんな葛藤の中、フレイアは演じたキャラクターでもあるけど仲間だからということで、鈴木みのりらしさを出して歌い上げていくこれらの楽曲は、「鈴木みのり」個人としてのライブを掲げるのに相応しい曲になっていました。

 

犬フェスの後に書かれたMay'nさんと中島愛さんのブログのことを思い出しました。何年先になるかは分かりませんがJUNNAちゃんとこういう考えになって一緒に歌っている姿を見れたら嬉しいななどと考えてます。

ご興味があれば読んでみてください↓

 

May'nさんのブログ

https://ameblo.jp/mayn-blog/entry-12437625032.html

 

中島愛さんのブログ

http://e-stonemusic.com/mamegu/archives/2803

 

純粋に「楽しい」以外の感情を抱かないライブってやっぱり最強だなという事を考えながら終演を迎えた福岡・東京公演でした。

 

しかしながらこの土日の大阪・愛知の2公演ではちょっと様子が違いました。

アンコール後のカバー曲は大阪が「マジックナンバー」、愛知が「誓い」、共に坂本真綾さんの楽曲でした。

福岡と東京公演ではアンコール1曲目前後のMCって物販紹介と、色を決めないと公言はしているけれども、じゃあどういうものが声優・歌手としての鈴木みのりらしさなんだろうということを話していました。

 

一方で以下が愛知公演で坂本真綾さんの「誓い」をカバーした後のMCです(異なっている部分や過不足などあったら申し訳ないです。ご指摘頂けますと幸いです)。大阪もほぼ同様です。

 

「今でこそこんな素晴らしいスタッフや、かっこいいバンドのメンバーに囲まれてこうして歌うことが出来ていますが、楽しいことや嬉しいことばかりではなくて、辛いことや悲しいことも沢山ありました。

特に私は中学生の頃にはあまりいい思い出がなくて…

見た目のコンプレックスのことについて周囲から言われたり、生徒会をやっていたのですが、目立つ仕事ということもあって有る事無い事噂されたりしました。

そして大きな出来事としては、中学3年生の頃にメニエール病を発症しました。

あまり世間に知られている病気ではないんですけど、めまいが酷くて学校に行けないようになって、修学旅行にも行けませんでした。

他の人は一生懸命やってるのにと先生から責められたりもしました。

周囲にわかってもらえないということが辛くて、家で母と一緒に悔しいねと、涙を流すこともありました。

そんな学校に行けない時に私は坂本真綾さんの曲の歌詞にも着目するようになりました。

誓いもそんな時に歌詞を読んで、強くて優しい、人の気持ちが分かる大人になろうと心に誓いました。

そして症状が回復してまた学校に戻れるようになって、また色々なことをやりたいと思って陸上部にも復帰しました。

文化祭で「誓い」弾き語りをしたいなとも思っていました。

でも文化祭で歌いたいんだったら、陸上部は辞めろと言われて、考えたんですがやっぱり歌いたかったので私は陸上部を離れました。

文化祭で誓いを歌うことができて、結局縁があってまた部活に戻ることはできたのですが、最終的にまた症状に邪魔されて最後までやり遂げることはできなかったんですけどね。」(以下「ちいさなみのり」へのMCにつながります。)

 

この背景を聞いた後の「マジックナンバー」であったり「誓い」は、流石に胸が痛過ぎてこれまでの楽しいという気持ちだけでは歌っている姿を見ることはできませんでした。

 

これまでのほとんどが「楽しい」「好き」という部分で表現されてきた彼女の魅力ばかりを見てきた人間としては、そこに根ざすこういった辛く苦しい背景を聞くと、ファンとして寄り添えてなかったこともあったのかなと考えてしまう部分もありました。

 

まあ知る手段がないのでそこまで考えるのは傲慢というものですが。

 

一方で彼女がその時懸命に辛い現実と向き合った結果、今こうして100%の「好き」や「楽しい」を僕らに届けてくれているという事実がすごく嬉しかったです。

 

歌の力ってあらためて凄いなとも思いました。こんなにも人を強く、優しく成長させられるポテンシャルを秘めているものなんだとあらためて感じました。

 

情緒がぐちゃぐちゃでした。

 

その苦しみを僕が直接体験したわけではないので完全に痛みを理解して差し上げるのは難しいかと思います。プロなんだからそんなのは甘えだとかいう意見だってこのご時世まだまだあるかもしれません。

 

でも僕は1人のファンとして、ファンである前に何より1人の人間として、辛い過去を打ち明けてくれた彼女の勇気を讃えると共に、力強い彼女の輝きを今後も観て行きたいなと思いました。

 

ファンは演者を写し出す鏡とMCで何度も言っていましたが、1点の曇りもなくちゃんと写し出してあげられるようにしっかり鏡を磨いて、僕も人間として成長していかないとですね!

 

鈴木みのりさん、あらためてツアーお疲れ様でした!ありがとうございました!